どうも、ムセキ(@nagoyakampo)です。趣味で作曲をしていて、過去には市販されているゲームに曲が採用されたこともあります。
少し前からLo-fi Hiphopの作曲に挑戦していて、20曲位作ってコツが解ってきました。最近は、自分でも各種サブスクにてLo-fi Hiphopアルバムを配信しています。
Lo-fi Hiphopは、他ジャンルの音楽と違って「音にノイズを混ぜる、ダメージ加工を加える」ミキシングやマスタリングを行います。
「適当にやればいいじゃん。」と思うかもしれませんが、そうするにしてもポイントポイントを押さえないと耳障りな音になってしまいます。
本記事では、僕なりにある程度Lo-fi Hiphopのミキシングやマスタリング等音質調整についてまとまりましたので、それをご紹介していきます。
少しでも、参考にしていただければ幸いです。
本記事は、以下の構成になっています。
Lo-fi Hiphopでの音質調整の方向性
Lo-fi Hiphopでの音質調整の注意点
Lo-fi Hiphopでのミキシングのポイント
Lo-fi Hiphopでのマスタリングのポイント
さいごに
荒い、ノイジーで低解像度な音質は、Lo-fi Hiphopのジャンルならではです。
本記事で書かれているポイントを押さえれば、ミキシングやマスタリングのコツが解りますよ。是非、最後までお読みください。
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Lo-fi Hiphopでの音質調整の方向性
Lo-fi Hiphopという音楽ジャンルは、「レコードみたいで、ノスタルジックでリラックス」という所がポイントです。そのポイントに向けて、音質を調整していきます。
簡単にレコードについて解説します。
レコードは、音楽を録音・再生するためのアナログメディアの一つです。
レコードは通常、ビニール(PVC)で作られており、円盤状の形をしています。直径は12インチ(約30cm)が一般的ですが、7インチや10インチのものもあります。
レコードの表面には、音の波形を刻んだ細かい溝が螺旋状に刻まれています。この溝を針(スタイラス)がトレースすることで音が再生されます。
済生方法です。レコードプレーヤー(ターンテーブル)にレコードを置き、針を溝に落とします。ターンテーブルが回転し、針が溝をトレースすることで、音が再生されます。
アナログの特性上、レコードはデジタル音源とは異なる温かみのある音質が特徴です。また、再生環境やレコードの状態によって音質が変わることもあります。
レコードは19世紀末に発明され、20世紀中頃まで主流の音楽メディアとして広く使われました。現在でも、アナログ音源の魅力を求める音楽ファンやコレクターに人気があります。
その音に近づけながらミキシングやマスタリングを行うのが、Lo-fi Hiphopでの音質調整の方向性になります。
蛇足ですが、レコードも持っておくと良いです。僕も持っていますし、今は手に入りやすいのでお勧めです。
リーズナブルで人気なのは
ですが、Bluetooth非対応ですので、出来れば
がお勧めです。僕もこちらです。
選ぶポイントは、「有名なメーカーで、針(スタイラス)が手に入りやすいのを持っておく」ことです。
マイナーメーカーのものでもいいですが、後々替えの針が手に入らない危険性もあります。そこは注意しないといけません。
Lo-fi Hiphopでの音質調整の注意点
Lo-fi Hiphopでの音質調整の注意点は、「やり過ぎない」ことで、とにかくやり過ぎて失敗しているケースが多い印象です。
上の段落でご紹介したレコードでもそうで、レコードというのはアナログという性質上、ノイズの原因となるレコード盤面の傷を嫌います。
ですので、意外かもしれませんがレコードの世界はは「ノイズが無い方が良い」とされています。その昔、CDが出た時は「(レコードにある)ノイズが入らない!」というのが謳い文句でした。
少し話が逸れましたが、Lo-fi Hiphopジャンルでの音質調整は、音のダメージ加工等は控えめに慎重に行うことが大切です。音の周波数を落とすのも、同じく控えめということを頭においていきましょう。
Lo-fi Hiphopでのミキシングのポイント
音楽におけるミキシングは、複数のパート(トラック)を調整して、一つにまとめる作業を指します。
一般的な曲のミキシングとは違い、Lo-fi Hiphopでミキシングを行うには何点かポイントがあります。
それらのポイントを押さえながらミキシングすることで、仕上がりがかなり良くなります。
以下に、それぞれそのポイントをご紹介していきます。
各パートの聴こえ具合を均一にする
Lo-fi Hiphopは、ポップスやロックと違い、各パート(トラック)を均等に聴こえるよう調整します。
理由は、アンビエンス感がとても大事だからです。構成パート数が少なく、メロディを複数パートが状況に応じて交代で受け持つ為、一つのパートのみ際立たせることは行いません。
バランス良く、各パート均等に配置するようにしましょう。
空間系エフェクトは深め
ディレイやリバーブといった空間系エフェクトは、ドラムやベースを除き深めに設定します。ドラムやベースも、少し馴染ませる程度には使う事があります。
特に、メロディを担当するパートはアンビエンス感を出す為にディレイを多用します。音の濁りが出ないギリギリのラインを狙って深めにかけていきましょう。
環境音やノイズの音量は控えめに
Lo-fi Hiphopには環境音やノイズは、音量を控えめにして曲に混ぜます。丁度いい大きさの音で入っていると思っても、後々マスタリングで苦労します。
というのも、マスタリングで音圧を上げていくと、ダイナミクスが失われていくからです。
音楽のダイナミクス(Dynamics)とは、音の強弱を指します。ダイナミクスは、楽曲に感情や抑揚を持たせるために非常に重要な要素です。
音圧を上げていくと、小さく鳴っている音が大きくなり大きな音との差が少なくなります。
つまり、環境音やノイズを適量入れたつもりが、音圧を上げていくと目立ってきて耳障りになってきます。
それを防ぐために、環境音やノイズを入れる際には音量を絞って入れる必要があります。
ベースやドラムも控えめ音量に
Lo-fi Hiphopは、他のダンスミュージックとは違い、ベースやドラムの音量を控えめにします。
これは、Lo-fiであることが大きな理由です。Lo-fiというのは音の解像度が低く、特に低音と高音は最終的に削られます。
ですので、あまり大きな音でベースやドラムを入れると、イコライザー等で削る量が増え、その周囲の周波数帯域まで影響が出てしまいます。
最初からベースやドラムの音を控えめにしておくことで、そのミスを防ぐことが出来ます。
Lo-fi Hiphopでのマスタリングのポイント
Lo-fi Hiphopのマスタリングは、目指す所が「レコードの音質」という風にはっきりとしています。
ですので、適度な歪みやノイズを加えEQ等で低音域と高音域をカットして中音域を若干持ち上げるという方法です。
こうすることで、現代風だった音が1970~80年代のノスタルジック感が出てきます。
場合によっては歪みやノイズを乗せる為に、真空管アンプの音を再現したプラグを通しても良いでしょう。
また、音圧に関してはダイナミクスを生かす為にあまりかけすぎないようにします。生楽器があるので、その音の余韻も楽しめると良いですね。
さいごに
今回は、Lo-fi Hiphop楽曲のミキシングやマスタリングについてご紹介しました。
色々とコツがありますので、少しでも参考になれば幸いです。
Lo-fi Hiphopの作曲については、こちらの記事でまとめていますのでご覧ください。
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Lo-fi Hiphopの作り方まとめ【Chillhop】
ちなみに、僕もLo-fi Hiphopアルバム「PURIFY」を各種サブスクにて配信しています。既にサブスク音楽配信の会員でしたら、追加料金はかかりませんのでぜひ聴いてみてください。
Lo-fi Hiphopアルバム「PURIFY」特設ページ
他記事でも、「ムセキノオト」では無料音楽素材の提供やコラム、レビュー等を書いています。ごゆっくりお楽しみ下さい。
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【初心者向け】作曲のコツまとめ
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【DTM・作曲】おすすめ音楽機材・ソフトシンセ・音源まとめ
それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。