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【ボカロ曲作ってみた③】メインの作詞作業(歌詞作成)【Vocaloid】

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③メインの作詞作業

③メインの作詞作業

こんにちは、ムセキ(@nagoyakampo)です。

趣味で作曲をしていて、過去にはボカロ曲が市販されているゲームに曲が採用されたこともあります(PSP「初音ミク -Project DIVA-」の「猫なキミ」:774P名義)。

また、サブスク等でボカロ曲を配信しています(774P名義)。

今まで自分がやってきたボカロPや作曲活動についてのノウハウをブログ記事として残したのですが、今度は「自分で『ボカロ曲作ってみた』をやろう。」と思い立ちました。

実際に、まとめた記事の内容とどうリンクしているかもご紹介しながら、「実際にボカロ曲をどう作っているか」を皆さんにお伝えします。

第3回目は、「作詞作業」です。出来上がったオケを元に、作詞をしていきます。本記事は、以下の順番になっています。

作詞の準備

僕の作詞方法

歌詞の方向性を決める

試しにAIで作詞

メインの作詞作業

ミスチェック

さいごに

作詞は作曲と違い、言葉のニュアンスは前後関係で感じ方が全然違います。ですので、字数を合わせて実際に歌ってみて、前後関係から推敲していくしかないのが現状です。

ですので、とても苦しい作業になります。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが作詞について話しているニュースを見たことがありますが、僕自身も同じ感じなので、とても共感しました。プロでも悩むんですね。

少し話が逸れましたが、本記事を読んで頂いて、少しでも参考にして頂ければ幸いです。

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作詞の準備

Museki
作詞の準備として、文字数の書き出しをします。

まずは作詞準備です。基本的に、

作詞のコツまとめ
【歌詞の書き方】作詞のコツまとめ【初心者講座】

の方法で作っていきます。最初に、準備として、セクション毎の文字数を書き出します。

今回は、

古代都市ルフレーン(ver.instulmental)

を聴きながら文字数を書き出した所、以下のようになりました。

歌詞の文字数←(クリックして下さい)

1番Aメロ

〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇

1番Bメロ
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇

1番サビ
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇〇〇 〇〇 〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇〇

2番Aメロ
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇
〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇

2番Bメロ
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇 〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇

2番サビ
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇〇〇 〇〇 〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇〇

エンディング
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇〇〇 〇〇 〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇
〇〇〇 〇〇〇〇 〇〇〇 〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇

この〇の部分に歌詞を入れていきます。

バーチャルシンガーに歌わせますので、〇は平仮名で入れる必要があります。また、表記と読みが違う場合もありますので、それもその都度修正します(「は→わ」、「へ→え」、「う→お」等)。

また、曲のイメージも書き出しておきます。今回は、「遥か昔、空、魔法、花、緑、大地、繁栄、王、遺跡」です。必ず使わないといけないという訳ではありませんが、あると便利です。

僕の作詞方法

Museki
僕は、パソコンで曲の先頭から作詞していきます。

作詞の方法は、作曲の方法と同じで人それぞれ違います。作曲に比べて、作詞は歌詞を俯瞰的に見ることが出来るので、色々な所を順不同で埋めていく方が多い気がします。

僕は昔ながらのタイプで、最初から作詞していきます。只、韻を踏みたい所等は、事前に同じ言葉を仮で入れておく事が多いです。

また、どちらかというと僕は対義語を使う傾向があります。今回も同様ですが、一応、韻を踏んだ歌詞になるように注意して書きました。

歌詞の方向性を決める

Museki
「古代都市について」の歌詞の内容を決めていきます。

今までは、漠然としたイメージでしたが、ここで各セクションのイメージを詰めていきます。

とりあえず、最終的に意味が通って一体感のある歌詞になればいいので、フワッとした感じで気楽に入れていくと良いでしょう。

「ここで決めなきゃ!」と思ってしまうと、ストレスがかかって良い言葉が生まれません。出来るだけ精神的に煮詰まらないように、軽く言葉を紡ぐように気を付けます。

今回の各セクションの方向性は、以下のようになりました。

各セクションの方向性←(クリックして下さい)

1番Aメロ忘れられた古代都市ルフレーンについて歌うという内容

1番Bメロ古代都市ルフレーンが出来る過程

1番サビ古代都市ルフレーンが最も栄えるという内容

2番Aメロ最も反映した古代都市ルフレーンに異変が起きはじめるという内容

2番Bメロ古代都市ルフレーンの異変がどんどん大きくなるという内容

2番サビ古代都市ルフレーンが崩壊するという内容

エンディング(サビの繰り返し)古代都市ルフレーンは今は名も無き遺跡になっていて、おとぎ話で語られるだけとなっているという内容

試しにAIで作詞

Museki
良い言葉が取れないか、AIに歌詞を書かせてみます。

AIがどんな歌詞を書くのか興味があったのでCopiotに書かせてみた所、以下のような歌詞が返ってきました。

AIが書いた歌詞←(クリックして下さい)

1番Aメロ

空と魔法が深く刻む 花と道緑の大地

照らす王の 月影深き真実

祈り流れ 歴史に記目覚めし再び

永遠伝う 想い出

1番Bメロ

時を辿れば つながるもの

枯れ木も大きな希望が

揺れる光 川へと輝き

信じる 心熱く つながれば響ける

さざめき 風雨

1番サビ

青き太陽 描く未来

包み込む響き映る

うたた寝 朧げる 夢の中

旅熱き 微睡み 指差し合う

夢に変わる世界描く 鼓動が 一つ一つ

想い馳せて見る

何故か1番で終わってしまいました。後、見てみると何か「うーん・・・。」な感じなので、今回は「迷ったときに言葉の参考にする。」程度にします。

AIは便利ですが、何処かで妥協点が出てくる印象です。やっぱり自分で書いた方が良いですね。

メインの作詞作業

Museki
とにかく書いていきます。

準備が出来たら、どんどんと作詞していきます。

1番2番の違いがあっても、同じセクションでは出来るだけ韻を踏むように、対義語を使って関連付けていくようにすると良いでしょう。

作詞に詰まったらその部分は後回しにして、どんどんと先に行くことをお勧めします。一つ二つ抜けていても、大勢に影響はありません。

また、1番2番で同じ言葉が入る箇所があります。その部分は、1番を書き終えた段階で先に入れておくと心理的負荷が減ります。

良い言葉が浮かばない時は、先に出したAI歌詞を見たり、ネットで検索かけたり、少し休憩して頭をリフレッシュして対応します。

ここが難しい所で、「根を詰め過ぎず緩すぎず」という適度な緊張感を保つようにしましょう。

ミスチェック

Museki
出来た歌詞を全体的に見て、チェックします。

歌詞が取りあえず書きあがったら、その歌詞を俯瞰的に見て、変な表現、言葉が被る等が無いかチェックします。

作曲もブログも同じですが、作詞作業中は「良い歌詞が出来た!」と思っても、後から見直すと「あ、ダメだ。別の言葉にしよう。」となる箇所が必ずあります。

「完璧に仕上げて出そう。」と気合を入れ直して、ミスチェックしましょう。ミスチェックは、一回して終わりではなく、時間を置いて何回か行うようにしましょう。

そうすることで、歌詞の完成度が上がっていきます。ミスチェックが終了したら、完成です。お疲れさまでした。

ちなみに、「古代都市ルフレーン」の歌詞は以下のようになりました。これで歌詞は完成です。

完成した歌詞←(クリックして下さい)

「古代都市ルフレーン」

1番Aメロ

流れて 過ぎ去る遥かな時に

埋もれた 花咲き風舞う都市

ルフレーン その名を知る者見えず

歌うは 記憶を受け継ぐ為

1番Bメロ

河の畔に 建てられたバザーが

花が咲き 風舞う都市の始まり

草の香りは 美しく吹き抜け

街が栄えてゆく

1番サビ

人が集まり 夜さえ 昼間の様に

喋り踊り歌い 楽しんでいる

永遠に続くと 皆信じていた

ルフレーンの名は 海を越え轟く

2番Aメロ

些細な行き違いを 引き金に

生まれた亀裂が 蝕む都市

ルフレーン その名が崩れる時が

静かに すぐそこまで来ていた

2番Bメロ

狂う歯車 逃げ惑う人々

花が咲き風舞う都市の終焉

燃える炎は 美しく広がり

街が滅びてゆく

2番サビ

光照らされ 夜さえ昼間の様に

叫び走り泣いて 逃げまどっている

永遠に続くと 皆信じていた

ルフレーンの名は 一夜にして落ちた

エンディング

遺跡佇む 彼の地に今も残る

花が咲き風舞う都市の 面影

空を見上げて 感じる古の日

ルフレーンの名は 歌い継がれゆく

海を越え 時を超えて

さいごに

Museki
ここまでお読みいただきありがとうございます。

今回は、実際の作詞作業をご紹介しました。作曲作業と同じく、ミスチェックが大変でした。ですが、その分出来上がった時の嬉しさは言葉に出来ません。

本記事が少しでもご参考になれば嬉しいです。ボカロPになると世界が変わります。迷っている方は、ぜひチャレンジしてみてください。

ボカロP関連の記事は、

にまとめています。是非ご覧ください。

それでは、ムセキでした。

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