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【機材・音源・DAW】Lo-fi Hiphopの制作環境について【Chillhop】

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どうも、ムセキ(@nagoyakampo)です。趣味で作曲をしていて、過去には市販されているゲームに曲が採用されたこともあります。

少し前からLo-fi Hiphopの作曲に挑戦していて、20曲位作ってコツが解ってきました。最近は、自分でも各種サブスクにてLo-fi Hiphopアルバムを配信しています。

本記事では、主に僕が使っているものを中心に、Lo-fi Hiphop楽曲の制作環境(機材やソフト、DAW等)についてご紹介します。

最近は良いソフトシンセや機材が多く、意外とお金をかけずに作る事が出来るようになりました。有難いですね。

本記事は、以下の構成になっています。

概論:Lo-fi Hiphopの制作に必要なもの

各論:DAWは使っているものでOK

各論:Lo-fi Hiphopに適した音源

各論:Lo-fi Hiphopで使うエフェクト

各論:波形編集ソフト

各論:オーディオインターフェース

各論:その他お勧め機材

さいごに

Lo-fi Hiphopは曲の性質からか、あまりお金をかけずに作曲を楽しむことが出来るジャンルです。

是非、最後までお読みください。少しでも、参考にしていただければ幸いです。

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概論:Lo-fi Hiphopの制作に必要なもの

Museki
Lo-fi Hiphop楽曲の制作に必要な機材やソフトの概要をお話しします。

Lo-fi Hiphop楽曲の制作に必要な機材やソフトは、DAW、音源(VSTi他ソフト音源)、エフェクト(VST)、音響編集ソフト、オーディオインターフェース等があります。

また、持っていると便利な機材もありますので、それも併せてご紹介します。

基本的に僕が使っているものや欲しい物を中心にご紹介しますが、「絶対これじゃないとダメ!」という訳ではありません。

他にもっと良い機材があれば、それを使って頂いても良いです。

只、僕が使っている機材を使うと、現在サブスク配信している

のような音のLo-fi Hiphopアルバムが出来ます。一度お聴き頂ければ幸いです。

それでは、各論に入っていきます。

各論:DAWは使っているものでOK

Museki
Lo-fi Hiphopジャンルでも、使うDAWは同じでOKです。使い慣れたものを使いましょう。

結論から言いますと、DAWに関しては何でも大丈夫です。今は基本的にVSTやVSTiが使えるものが殆どですし、それらが使えたら何を使っても大丈夫です。

ちなみに、僕は無料の「Cakewalk by BandLab」というDAWを使っています。

このDAWは、フリーだからってバカには出来なくて、昔はSonarと呼ばれたDAWで楽器メーカーのRolandが取り扱っていた一級品です。

これがフリーだから、今の時代は凄いですね。

「Cakewalk by BandLab」については、以下の記事で詳しく扱っています。是非ご覧ください。

フリー(無料)のDAWはCakewalk by Bandlabがおすすめ!

また、有料ですがその他のDAWとして「FL Studio」というDAWがあります。これはLo-fi Hiphop含むダンスミュージックに強いDAWですね。こちらもお勧めです。

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各論:Lo-fi Hiphopに適した音源

Museki
Lo-fi Hiphop楽曲に適した音源をご紹介します。

Lo-fi Hiphop楽曲に適した音源は色々ありますが、ドラムはHiphop系で使われるものや生ドラムが多数入っているものがオススメです。

また、上モノと呼ばれる伴奏部分に使われる音源は、ピアノやギター、ストリングスをはじめとする生系楽器が揃っていると同時に、電子ピアノやオルガンなどがバランスよく入っているものがオススメです。

ちなみに、僕が現在DAWにインストールされているものは、IKマルチメディアの「Sampletank」という総合音源と、「KORG GADGET2」と呼ばれるダンスミュージックに強い音源です。

KORG Gadget2はバージョンアップして3になっていますね。

Sample Tank(メーカートップページ)

KORG Gadget3

この2つがあれば、Lo-fi Hiphopに限らず基本的に大体どんなジャンルの作曲も可能です。

各論:Lo-fi Hiphopで使うエフェクト

Museki
Lo-fi Hiphop向けのエフェクトの種類をご紹介します。

Lo-fi Hiphop向けエフェクトは、一般的によくつかうものの他にサチュレーターや真空管などの汚し系を使います。

大体は、特に「これじゃないとダメ」というものは無く、今使っているものを使用して頂ければ大丈夫です。

ですが、胆となるLo-fiエフェクト(サチュレーター)はオススメのものがありますので、後ほどご紹介します。

それでは、Lo-fi Hiphopで使うエフェクトについてお話していきます。

エフェクトの種類は、「イコライザー」、「ディレイ」、リバーブ」、「コンプレッサー」、「リミッター」、「サチュレーター」、「ステレオイメージャー」の7種類です。

ちなみに、ご紹介したエフェクトのうち、サチュレーター、ディレイ、リバーブ以外がセットになっている安くて高品質な製品は、

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となります。

もし良かったら使ってみてください。

少し話が逸れましたが、それぞれのエフェクトについてご紹介していきます。

イコライザー

イコライザーは「EQ」と略されます。音の各々の周波数に対して、音量を調整することで変化を加えます。Lo-fi Hiphopにおいて、イコライザー(EQ)はとても大事なエフェクトです。

主に、音質の調整、ノイズの追加、音質の劣化、ミックスの調整等の目的で使用されます。

詳しくは、

Lo-fi Hiphopのミキシング・マスタリングについて【Chillhop】

をご覧ください。

イコライザーは特定のお勧めというのは無いのですが、エフェクト各々で効き方に差があります。

DAW付属のものの他に、2,3種類追加でインストールして持っておくといいでしょう。

出来れば、MS(ミッドーサイド)それぞれ別々にパラメーターを変化させること(MS処理)ができるものが一つあると、より良いですね。

ディレイ

ディレイもLo-fi Hiphopでよく使われます。色々種類はありますが、BPMにシンクロしながら左右に広がって消えるものが一番良いです。

「BPMにシンクロしながら」というのが大事です。何故なら、このディレイの音の繰り返しが「オスティナート」と呼ばれるLo-fi Hiphop感を出す効果に似ているからです。

ですので、Lo-fi Hiphopジャンルにおいては、ディレイエフェクトは非常に大事だといえます。

オスティナートについては、以下の記事に詳しく書いています。是非ご覧ください。

Lo-fi Hiphopの伴奏(オケ)打ち込みについて。【Chillhop】

リバーブ

リバーブもLo-fi Hiphopジャンルでよく使われます。これもディレイと同じく色々と種類がありますが、ホール等の広い空間をシミュレート出来るものがオススメです。

製品もフリーのものから有料のものまで色々あり、それぞれかかり方が違います。これも数種類持っておくといいでしょう。

出来れば、コンボリューションリバーブも一つ入れておくことをお勧めします。処理が少し重いのですが、現実の空間をシミュレートしたリバーブで高品質な残響が得られます。

コンプレッサー

コンプレッサーは、音量のピークを押さえ、音の大きさの粒を均一にし、厚みを調節します。

また、ある程度音の長さを調節することができ、またノイズのコントロールも行います。

Lo-fi Hiphopジャンルは、あまりコンプレッサーをきつくかけませんが、それぞれのパートの音量をまとめる必要があり、そのためコンプレッサーが使用されます。

コンプレッサーも、その効果が種類によって様々です。数種類持っておくといいでしょう。

リミッター

リミッターは音量の上限を設定するエフェクトで、コンプレッサーと非常に似ています。

ですが、リミッターはコンプレッサーとは違い、マスタリングで主に使われます。効果としては、音圧の向上、音の歪み防止、クリッピング抑制などがあります。

コンプレッサー同様Lo-fi Hiphopジャンルであまり強くリミッターはかけませんが、それぞれの曲の大きさを合わせるため、適度に使用します。

サチュレーター

サチュレーターは、Lo-fi Hiphopで非常に重要な働きをするエフェクトです。いわゆる「汚し系エフェクト」と呼ばれるものになります。

サチュレーターの主な働きは、アナログ機器で生まれる「歪み」と「倍音」をシミュレートして追加し、音に温かみや厚みを加えます。

特に、中域から低域の倍音を強調して、音の厚みや暖かみを向上させます。音に柔らかな歪みを加えることで、音に飽和感を与えてより豊かなサウンドにします。

お勧めのソフトは、

iZotope Vinyl

になります。登録だけでダウンロードできるフリーのものです。是非ダウンロードして使ってみてください。

ステレオイメージャー

ステレオイメージャーは、MS処理という音のMID-SIDE成分それぞれをいじる処理に使います。音の広がりを調整するもので、曲同士の質感を調整するために使用します。

作った曲を商用ラインに乗せる場合、このMS処理という操作は必須になります。フリーのものでいいので、2,3個インストールしておきましょう。

SIDE成分を増やすと音が広がり、音圧が上がります。その分、楽器同士の距離感が変化してしまいますので、注意しながら使用する必要があります。

フリーVSTですと、

A1 Stereo Control

があります。色々と探して、使いやすいものを選んでみて下さい。

各論:波形編集ソフト

Museki
Lo-fi Hiphop楽曲の編集で使える音響編集ソフトをご紹介します。

音響編集ソフトは、曲のマスタリング等で使うことがあります。Lo-fi Hiphopじゃなくてもどんなジャンルでも使えるので、持っておくといいでしょう。

Sound Engine Free

Audacity

この辺りが無料ですね。

只、商用利用の場合に使用制限があるものもありますので、権利関係は注意しておきましょう。

各論:オーディオインターフェース

Museki
オーディオインターフェースは使い慣れたもので大丈夫です。

Lo-fi Hiphopジャンルの場合、ハード(シンセサイザーやサンプラーの実機)から音声を取り込むことがあります。

ですので、オーディオインターフェースを持っておくと非常に助かります。

僕は、昔のROLANDから出た2in2outのものを持っていますが、今はもっと良いものが出ていますので、もし持たれてないようでしたらそちらをお勧めします。

色々と安いものもありますが、しっかりとしたメーカーのものを持っておく方が良いです。

具体的には、

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辺りが良いでしょう。

各論:その他お勧め機材

Museki
Lo-fi Hiphop楽曲の作曲でお勧めの機材をご紹介します。

その他のお勧め機材をご紹介します。全てハードです。正直なところ、機能としてはDAWを利用した楽曲制作の方が上ですが、非常に地味でパフォーマンスには向きません。

ですので、その部分を埋めるべく、「見た目的に映える」というメリットも含めてのご紹介になります。

また、手軽に作れるという面からも一つハードをご紹介します。これは、僕が日常的に使っている作曲ガジェットで、とてもお勧めです。

ご紹介する機器は、次の3種類になります。

KORG volca sample2

Lofi-12 XT

KORG Gadget for Nintendo Switch

それぞれ、ご紹介していきます。

KORG volca sample2

KORG volca sample2は、Lo-fiミュージックに特化したデジタルサンプルシーケンサーです。

僕も一台持っていますが、以下の特徴があります。

カッコいい

演奏中、LEDが流れるように光り、とてもカッコいいです。

演奏やエフェクトツマミも多いので、ライブで映えます。

コンパクトで軽量

非常に軽く、持ち運びが容易で、どこでもLo-fi Hiphopの作曲が可能です。

単3電池6本とAC電源の駆動方式で、電源もシチュエーションによって選ぶことができます。

必要十分な機能

同時発音8つのポリフォニックエンジンでそこまで多くは無いのですが、Lo-fi Hiphopでは工夫次第で十分な音数とも言えます。

また、使うサンプルはピッチ変化や長さ等、色々と変化を加えることができます。

限定された環境で音作りを可能とすると、音楽のセンスが自然と磨かれます。

USB接続でのデータ管理

micro-B USB端子を搭載しており、パソコンからのサンプル管理が行えます。内臓メモリは8MBであまり多くありません。

ですので、その容量で扱えるようサンプルは全てモノラル、サンプリング周波数は32000Hzまでとなります。その為、出音はLo-fiなものになります。

Lo-fiな出音でモノラルだと、良い曲が作れないと思われがちですが、そのサンプルは左右に振れますし、サンプルのエフェクト変化で非常にカッコいい曲ができます。

また、200個のサンプルを保存でき、初期状態で150個の新しいサンプルライブラリーが含まれていますので、すぐに曲を作り始めることができます。

逆に言うとLo-fi Hiphopにおいては必要十分な機能であり、曲作りにキツい制限がある訳でもありません。

シーケンスパターンの保存

16個のシーケンスパターンを保存可能です。

1つのシーケンスパターンは16ステップが最大で、それを繋げたり変化させたりして、曲を作っていくようになります。

僕が使った感触では、16個のシーケンスパターン保存数全て使えば、かなり良い曲が作れるという感触です。

そんなに高くないサンプラーですので、持っておいて損はないでしょう。

Lofi-12 XT

SONICWAREのLIVEN Lofi-12というグルーヴボックスがあります。これが非常に優秀で、Lo-fi Hiphopを作るには非常に向いている機材となります。

Lofi-12 XTは、その機材の発展形で、サンプリング周波数はモノラルの16bitで12kHz/24kHz若しくは12bitサンプリング、サンプリング時間が1サンプル300秒限界と非常に改良されています。

少し値段が張るので、余裕があれば導入してみてもいいのではないでしょうか。

KORG Gadget for Nintendo Switch

「KORG Gadget for Nintendo Switch」は、上でご紹介した「KORG GADGET3」のNintendo Switch版です。

ゲーム機で動くDAWで、音源やエフェクトもダンス向きで一通りそろっています。

「こんなのオモチャじゃない?」と思われるかもしれませんが、その実力は凄まじいものがあります。

実は、僕がサブスク配信している、

は、効果音やノイズを除き「KORG Gadget for Nintendo Switch」で組んだ音です。

普通のチルアウトを作る感じで曲を組んでいって、その組んだ音をライン入力にて録音し、Lo-fi化や環境音&ノイズを追加して作りました。

携帯ゲーム機というハードは、とにかくすぐ遊べるようにデザインされて作られています。ですので、作業効率を考えた場合はハイパフォーマンスを提供してくれます。

また、Lo-fi Hiphop以外にも曲が色々と作れますし、iPad版のKORG Gadget3ともデータ引継ぎが可能です。

コストパフォーマンスがとても高い音源ですので、持っておくといいでしょう。

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KORG Gadget for Nintendo Switch

KORG Gadget for Nintendo Switchを詳しく書いている記事は、

KORG Gadget for Nintendo Switch 記事まとめ
KORG Gadget for Nintendo Switch関連記事まとめ

になります。是非ご覧ください。

さいごに

Museki
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。

今回は、Lo-fi Hiphopの制作環境についてご紹介しました。

色々とコツがありますので、少しでも参考になれば幸いです。

Lo-fi Hiphopの作曲については、こちらの記事でまとめていますのでご覧ください。

Lo-fi Hiphopの作り方まとめ【Chillhop】

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それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。

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