どうも、ムセキ(@nagoyakampo)です。
長年、作曲を趣味として楽しんでいます。
今日は、ケルトやワールドミュージック等の民族音楽のリズムについて、詳しくご紹介します(内容が内容だけに、今回の記事は作曲にある程度慣れた方向けとなります)。
「ケルトとかエスニックとか、民族音楽のリズムを作りたいけど解らない。」
って思っていらっしゃる方、お見えだと思います。実は、民族音楽のリズムには色々と特徴があります。
その特徴を押えて作ってあるかどうかで、普通のポップスやロックと違う「民族音楽のテイスト」が出てくるんですよね。その辺り、しっかりと解説していきたいと思います。
本記事は、以下の構成になっています。
民族音楽のリズム楽器
民族音楽のリズムの種類
民族音楽のお勧めアルバム
実は民族音楽って、リズムをそれっぽくするだけでも結構そういう感じになります。
民族音楽の作曲は、センスでもなく才能でもなく単なる「技術」なので、知っておくと凄く役に立ちますよ。
本記事を読んで頂いて、是非是非身につけて下さいね。それでは、どうぞご覧ください。
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民族音楽のリズム楽器
民族音楽のリズム楽器構成は、基本的にはポップスで使われるスタンダードな生ドラムがベースになります。
僕たちの耳はポップスやロックで慣れているので、同じ系統の音の方が馴染みがあって使いやすいです。
そこに、ボンゴ、コンガ、カウベルやシェイカー、タンバリンの様なパーカッションをプラスする感じで作っていきます。
エスニック音楽、ラテン音楽は、ボンゴやコンガを足すだけでも意外とそれっぽくなります。
ですが、ケルト音楽の様な民族音楽はリズムの種類が多種多様なので、それに合わせてパーカッションを載せていきます。
リズムの種類については、次の見出しで詳しくご紹介しますね。
民族音楽のリズムの種類
普通のポップスやロックは4/4拍子が定番で、そこからジャズの様なハネたリズムを取り入れる事もあります。
ですが、民族音楽、特にケルト音楽では色々な特徴のあるリズムが用いられます。それらのリズムを用いる事で、ケルト音楽感が出てきます。
リズムに特徴を出すというのは、民族音楽のテクニックとしては一番手っ取り早いですね。初めて挑戦するなら、ここからがお勧めです。
また、エスニック感を出すには、パーカッションをリズム隊に入れるのが良いですね。ボンゴやコンガ、シェイカーが入るだけでもそれっぽさが出てきます。
ここから、ケルト音楽のリズムの種類をご紹介し、その後にエスニックパーカッションについてお話します。
ケルト音楽のリズム
ケルト音楽のリズムでメジャーなものには、以下の様なものがあります。
リール
ジグ
ホーンパイプ
ポルカ
ストラスペイ
マズルカ・ワルツ
それぞれ一つずつご紹介していきますね。
リール
テンポの速い4分の4拍子若しくは2拍子です。1拍目と3拍目にアクセントの来る8ビートが基本となります。裏拍でシェイカーを入れるとそれっぽくなりますね。
ポップスとの相性も良いので、作曲の際に取り入れやすいのが特徴です。
サンプルは下にありますので、是非聴いてみて下さい(別サイトに飛びます)。
ジグ
ジグはケルト音楽の伝統的かつ特徴的なダンスミュージックのリズムです。
8分音符でタカタ・タカタ・タカタ・タカタというリズムで進んでいきます。このリズムは「ザ・ケルト!」という感じです。
ケルト寄りの曲が作りたい場合は、このリズムを使うと簡単にそれっぽくなります。ジグはその種類がいくつかあり、それぞれに名前が付いています。
代表的なのは「ダブル・ジグ」「スリップ・ジグ」「シングル・ジグ」の3つ。それぞれ解説しますね。
ダブル・ジグ
ダブル・ジグは8分の6拍子です。8分音符の長さで「タタタ・タタタ」を繰り返します。「タタタ」を一拍として見ると、2拍子で繰り返す感じです。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。聴くと「あぁ、この感じね!」と解ると思います。ジグの基本はダブル・ジグになります。
スリップ・ジグ
スリップ・ジグは8分の9拍子です。8分音符の長さで「タタタ・タタタ・タタタ」を繰り返します。「タタタ」を一拍として見ると、3拍子で繰り返す感じです。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。3拍の中に8分音符が3つなので慣れるまで少し時間がかかります。文字通り、スリップした感じのリズムですね。
シングル・ジグ(スライド)
シングル・ジグは8分の12拍子です。8分音符の長さで「タタタ・タタタ・タタタ・タタタ」を繰り返します。「タタタ」を一拍として見ると、4拍子で繰り返す感じです。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。ガシッとしていてカッコいいリズムです。
ホーンパイプ
主なホーンパイプはミドル~スローテンポの4分の4拍子で、「タッカ・タッカ・タッカ・タッカ」とハネたリズムが特徴のものと、ハネない「タカ・タカ・タカ・タカ」というリズムのものがあります。他にも2分の3拍子等もあります。
ハネる場合はジグと同じノリなので、モノによってはジグのカテゴリーで扱われる事があります。
サンプルは下にありますので、是非聴いてみて下さい(別サイトに飛びます)。
ポルカ
早いテンポの2拍子で、リールと同じくダンス曲でよく見られます。リールとの違いが解りにくいですが、こちらは2拍子での繰り返しのノリが重点的です。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。聴くとこれも「ああ、これね!タイタニック!」と解ります。
ストラスペイ
リールと同じく4拍子や2拍子の拍で進むダンスですが、ストラスペイは中程度のテンポが特徴です。元々ダンスの種類の名前です。ホーンパイプと似ていますが、少しストラスペイの方が早いものが多いです。聴いた感じはあまり変わりませんね。
サンプルは下にありますので、是非聴いてみて下さい(別サイトに飛びます)。
マズルカ・ワルツ
マズルカもワルツもクラシックでもよく使われているリズム形式で、3拍子の曲になります。ワルツは色々な作曲家が作られています。
マズルカというとショパンが有名ですね。テンポは色々です。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。
エスニック音楽のリズム
エスニック音楽のリズムというと、大体東南アジアや南アジアのイメージですよね。
でも、最近は色々な音楽が混ざり合って混沌としているので、大雑把に「ワールドミュージック」で良いのではないでしょうか。
只、ジャンルによって決まった打ち方がありますので、よく使われているリズムのノリはそれぞれのジャンル毎に押さえておいた方が良いでしょう。
ここではそこまで取り上げず、ざっくりとライトな感じで取り上げます。
エスニック音楽のリズムは、後ノリの場合が多いです。また、場合によってはスイングしています。
後ノリは2拍目4拍目にアクセントが来るリズムを指し、また、スイングとは上でご紹介したホーンパイプの様なハネたリズムです。
この2つ、言葉にすると簡単ですが、実際にリズムを取ってやってみると本当に難しいです。まあ、作曲だと指定を間違えなければ問題ないんで大丈夫です。
最近ではポップスやロック、ジャズにも混ぜてカッコいいサウンドを出しているミュージシャンも結構見えるので、一般的になってきたと思います。
サンプルは下になります(別サイトに飛びます)。ケルト音楽とは違ったカッコよさがありますよね。
民族音楽のお勧めアルバム
民族音楽のリズムは、聴いて自分で体験して身につけるのが一番です。僕の独断と偏見で、お勧めCDアルバムをご紹介します。
民族音楽は、RPGゲーム音楽のアルバムにかなりその要素が色濃く反映されています。その中でも、聴きやすくてリズミカルなものが多いものを2つご紹介します。
かなり昔のゲームなのですが、
アルトネリコ
グランディア
の2つです。
それぞれ、ご紹介しますね。
アルトネリコ
詩(うた)うRPGとして有名なゲーム。音楽がウリなだけあって、凄く曲のクオリティが高いです。
「色々な民族音楽を聴きたい!」という、初心者の方から「民族音楽を解析して自分でも作れるようになろう!」という猛者までお勧めです。
僕は今でも、車の中で聴けるようにセットしています。聴く時にじっくりと解析しながら注意深く音を拾うと、本当に凄い技術が詰まっている事が解ります。
「そんなに細かくは無理!」という方でも、ノリも良いのでリズムだけの分析でもお勧めです。現在は、アルトネリコ2のオリジナルサントラが通販されていますね。
グランディア
古いゲームで申し訳ないのですが、グランディアというゲームのBGMもお勧めです。
こちらの音楽は、より民族リズムの高い音がちりばめられているので、アルトネリコよりもダンサブルになっています。
こちらの方がエスニックなリズムが多いですね。
さいごに
今回は、民族音楽のリズムについてご紹介しました。
知識として知っているだけでも違いますが、ノリを実際に体験して身体で覚えると、より一層理解が深まり作曲しやすくなります。
特にケルト音楽はダンスが主体となりますので、リズムについて押さえておきたい所です。
これらの特徴をご自分の楽曲に入れる事で、民族音楽の色が凄く出てきます。色々お試し下さい。
この記事が皆様のお役に立てたら嬉しいです。
他にも、「ムセキノオト」では無料音楽素材の提供やコラム、レビュー等を書いています。ごゆっくりお楽しみ下さい。
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それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。