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【ドラム打ち込み】Lo-fi Hiphopのリズムパート作曲方法【Chillhop】

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どうも、ムセキ(@nagoyakampo)です。趣味で作曲をしていて、過去には市販されているゲームに曲が採用されたこともあります。

少し前からLo-fi Hiphopの作曲に挑戦していて、20曲位作ってコツが解ってきました。最近は、自分でも各種サブスクにてLo-fi Hiphopアルバムを配信しています。

Lo-fi Hiphopのリズムパートは他ジャンルとは違った特徴があり、その特徴を押さえることで、Lo-fi Hiphopらしいリズムセクションが生まれます。

Lo-fi Hiphopのリズムパートの打ち込みについて自分自身は色々と調べて苦労したのですが、まとまった情報があると同じ様に困っている方のお役に立てると思い、本記事を書くことにしました。

本記事は、以下の構成になっています。

ポイント

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(導入)

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(スタート)

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(展開・調整)

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(つなぎ目)

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(完成)

さいごに

Lo-fi Hiphopのリズムパートは、他にはない特徴があります。その辺りも含め、本記事にて詳しくご紹介していきます。

少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(導入)

Museki
まずは、基本的なドラム打ち込みやLo-fi Hiphopについて、導入解説します。

本記事では、基本的なリズムパートの打ち込み方法や、Lo-fi Hiphopという音楽ジャンルについての詳しい説明は行いません。

ですので、御手数ですが、それぞれ下記にてご紹介する別記事をご覧頂けると助かります。

また、Lo-fi Hiphopのドラムの特徴を簡単にお話しますので、その辺りをご確認下さい。

ドラム打ち込みの基本

ドラムパート打ち込みの基本については、以下の記事にて詳しく解説しています。もしドラム打ち込み自体に慣れていないようでしたら、先にご一読下さい。

ドラムの作曲の基本
【初心者向け】ドラムの作曲の基本【リズムパターン】

Lo-fi Hiphopという音楽ジャンルについて

もしLo-fi Hiphopという音楽ジャンルについて詳しくご存じないようでしたら、以下の記事を先にお読みください。歴史や代表的な特徴について、ご紹介しています。

Lo-fi Hiphopについて、解りやすく解説します。【Chillhop】

Lo-fi Hiphopのリズムの特徴

Lo-fi Hiphopのリズムには、「シンプルなシーケンス」「スイング」「レイドバック」「ドランクビート」という4つの特徴があります。

それぞれ、詳しくご紹介していきます。

シンプルなシーケンス

Lo-fi Hiphopのリズムは、全体を通して展開の少ない8分音符を中心としたシンプルなパターンで打ち込みます。

しかし、それだけではなく、時々16分音符(裏拍の裏)に入れて変化をつけていくと「Lo-fi Hiphopらしさ」が出てきます。

楽器構成もシンプルで、キック、スネア、オープンハイハット、クローズハイハットがあって、そこに+αで一つ2つが入る感じです。

これらは、出来るだけLo-fiなザラッとしたものを使用すると良いでしょう。

ゆったりとした音楽ジャンルになりますので、シンバルを使わずオープンハイハットを使用します。

スイング

Lo-fi Hiphopは、HiphopやJazzにルーツを持つジャンルです。ですので、「スイング」と呼ばれるハネたリズムが用いられます。

スイングに関しては、最近のDAW等でで簡単に調整出来ます(方法は、各DAWのヘルプ等をご覧ください)。

完全にスイングしてしまっても良いのですが、半スイング位で押さえて不規則感を出すという手もあります。

感覚頼りになりますが、作っている曲に「丁度いいスイング感」が出るポイントがあります。曲全体を考えながら、丁度いいスイング感が出るように調整すると良いでしょう。

レイドバック

レイドバックというのは、音楽のテンポやリズムがのんびりとした、ゆったりとした感じを指します。具体的には、スイング気味で少しヨレたリズムやテンポのことを指します。

Lo-fi Hiphopは、このレイドバックがとても大事です。ですので、あまりノートを入れ過ぎないということがポイントになります。

ドランクビート

ドランクビートは、ビートが正確すぎず、少しヨレたリズムになったものを指します。

これは、アメリカのヒップホッププロデューサーJ Dillaのスタイルに由来し、「ディラビート」とも呼ばれます。

ドランクビートは、リラックスした雰囲気を作り出すために意図的に不正確なリズムを取り入れており、Lo-fi Hiphopの特徴的な要素の一つになります。

しかし、このドランクビートは使い方が難しい為、個人的にはLo-fi Hiphopの作曲に慣れてから挑戦することをお勧めします。

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(スタート)

Museki
まずは、1小節、その次2小節という風に順番に作っていきます。

Lo-fi Hiphopのドラムパートの打ち込みは、一般的なドラムの打ち込みと同じように、最初に1小節、次にそれをコピーして少し変えて2小節目を作っていきます。

最初の1小節をしっかり作っておく事で、それを少しずつ変えながら作ることが出来ます。

上の段落でご紹介したLo-fi Hiphopのドラムパートの特徴を入れながら1、2小節目を作ると後の作業が楽になります。

僕が作った作例を置いておきますので、ご参考下さい(KORG GADGET for Nintendo Switchで作成しています)。

作例1

BPM70で2小節、半スイング。微妙にドラムのノートをずらして、ヨレたリズム(ドランクビート)を表現しています。

ドランクビートを入れるコツは、所々のノートを後ろに少しだけズラすことです。効果が強いので、本当に少しだけかけるイメージです。

また、1小節目をコピーペーストして2小節目を作りますが、複製した後で少しノートを変えて飽きが来ないように工夫しています。

変化させるのは、1,2箇所ノートを移動若しくは追加するだけで十分です。

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(展開・調整)

Museki
作った2小節をコピーペーストして変化させ、伸ばしていきます。

作った2小節分のドラムパターンをコピーペーストし、同じように少しだけ変化させて4小節まで伸ばしていきます。

3小節目と4小節目は、4小節目だけ変化させるか、どちらも変化させるかの2通りが考えられます。

Lo-fi Hiphopは展開が少ないジャンルですので、4小節目だけの変化させても十分でしょう。

4小節まで出来たら、それをまたコピーペーストして8小節まで伸ばします。

作例2

作例1を使って、作例2を作っています。5~8小節は、5小節目冒頭のオープンハイハットを削除しました。

まあまあ良い感じですが、8小節目がこれだといけないので、つなぎ目の部分として調整していきます。

つなぎ目の部分については、次の段落で詳しくご紹介します。

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(つなぎ目)

Museki
8小節目は丁度次のセクションとのつなぎ目になりますので、フィルインやブレイクを入れます。

既に8小節目まで作ったのですが、その最後の8小節目は次のセクションへのつなぎ目になります。

その場合、フィルインやブレイクといった技法を使って演出する必要があります。

フィルインやブレイクについては、それぞれ次のようになります。

フィルイン

フィルインとは、主にドラムやパーカッションで使われる演奏技法です。

通常のリズムパターンの間に挿入される短いフレーズで、曲の流れに変化をつけたり、次のセクションにスムーズに移行するために使われます。

フィルインとは元々「埋める」という意味で、リズムパートにおいてはドラムの音を素早く多数入れ、次への接続を促します。

下にフィルインの例を置いておきます。Lo-fi Hiphopの場合はあまりノートを詰め込み過ぎないことがコツになります。

ブレイク

ブレイクは、演奏を一時的に停止する部分を指します。バンド全体で演奏を止める場合や、特定の楽器だけが演奏を続ける場合があります。

この方法は、曲に緊張感やドラマチックな効果を与えるためによく使われます。

ブレイクの前にフィルインを入れて、次のセクションに繋げやすくすることもあります。

下にブレイクの例を置いておきます。

Lo-fi Hiphopのドラム打ち込み(完成)

Museki
8小節目を調整して、ドラムパートの完成です。

作例3

完成したドラムパートは、作例2の8小節目を変化させてフィルインを入れています。

とは言っても、Lo-fi Hiphopですので、フィルイン部分にノートをあまり入れ過ぎずに、ドランクビートとレイドバックを生かしたような感じに仕上げてみました。

Lo-fi Hiphopの場合、フィルインに3連符のノートをいれることで、良い感じにレイドバック感を出すことが出来ます。

作例4

僕は、いつもLo-fi化は曲を作り終わって最終の音響調整の部分でしています。ですが、ここではLo-fi化をこのタイミングで行い、完成したものがどんな感じになるかご紹介します。

Lo-fi化は、VSTがあれば簡単に出来ますが、低音域(~200Hz)と高音域(8kHz~)をイコライザーで落とし、中音域を持ち上げることでも同じ様な音になります。

一つ前の作例3と、ニュアンスが違って聴こえると思います。

曲の状態によって、イントロやコーダ(アウトロ)を追加で入れますが、一旦ドラムパートはこれで完成になります。

さいごに

Museki
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。

今回は、Lo-fi Hiphopドラムパート打ち込みについてご紹介しました。少しでも参考になれば幸いです。

Lo-fi Hiphopの作曲については、こちらの記事でまとめていますのでご覧ください。

Lo-fi Hiphopの作り方まとめ【Chillhop】

また、僕もLo-fi Hiphopアルバム「PURIFY」を各種サブスクにて配信しています。既にサブスク音楽配信の会員でしたら、追加料金はかかりませんのでぜひ聴いてみてください。

他記事でも、「ムセキノオト」では無料音楽素材の提供やコラム、レビュー等を書いています。ごゆっくりお楽しみ下さい。

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それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。
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