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【作詞のコツ②】作詞より作曲の方が先に来る理由。

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作詞より作曲の方が先に来る理由

作詞より作曲の方が先に来る理由

こんにちは、ムセキ(@nagoyakampo)です。趣味で作曲をしていて、過去には市販されているゲームに曲が採用されたこともあります。

今は、歌の無いインストゥルメンタルを中心に作曲していますが、過去にはボカロ曲等、歌詞のある曲を作っていました(サブスク配信、ゲーム内の曲としての採用実績もあります)。

歌のある曲にする為には、オーケストレーション(オケ)だけではなく歌詞も必要です。歌詞を書く「作詞」は、「作曲」とはまた違った難しさやコツがあります。

作詞について、自分自身はボカロ曲を作るまでは全く触ったことが無く、色々と調べて苦労しました。ですので、まとまった情報があると同じ様に困っている方のお役に立てると思い、本記事を書くことにしました。

本記事は、「作曲をしてから作詞をした方が良い理由」について解説しています。

以下の構成になっています。

メロディの変更が少なくなる

効率が良い

迷いにくく失敗も少ない

曲と歌詞のイメージがズレにくい

リズムと韻を一致させやすい

曲の構造に合わせた作詞が出来る

すぐに歌唱確認が出来る

アドバイスを貰いやすい

さいごに

作曲初心者の方から、「作詞と作曲、どちらが先の方が良いですか?」という質問を受けることがたまにあります。

あくまで僕も考えですけど、その場合は「作曲を優先して、後で作詞した方が良いよ。」と答えています。

その理由を、今から詳しくご紹介していきます。

少しでもお役に立てたら嬉しいです。それではご覧ください。

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メロディの変更が少なくなる

Museki
メロディに歌詞を当てはめた方が、メロディライン自体の修正が少なくなります。

作詞より作曲が先の場合、先にメロディに乗る歌詞の譜割りを書きだすことが出来ます。

作詞の作業は、はそこに言葉を当てはめていくという作業になる為、メロディを大幅に変える必要が少ないというメリットがあります。

逆に、作詞が先になるとどうなるでしょうか。一番と二番の歌詞にメロディをつける際、それぞれの歌詞の文字数が少しでも違っていたら、その部分のメロディを変える必要があります。

実際、ボーカロイド楽曲の投稿サイトの「歌詞」と呼ばれるものを見てみますと、一番と二番で文字数が違うものが結構存在します。

そこにメロディをつけていくというのは、メロディラインの変更が多くなり、非常にしんどい作業となります(実際、一番と二番で字数が違っている作品も多く、見ていて困惑することもしばしばあります。)

曲先ですと、メロディラインが先にあるため譜割りが決まっていて、その懸念はほぼ無くなります。

どうしてもいい言葉が見つからない場合だけ、メロディラインを少しいじるだけで済みますので、労力が非常に少なくなります。

効率が良い

Museki
作曲が先の方が、作詞を先に行うよりスピーディに先に進みやすく効率的です。

上の段落とも関連しますが、譜割りが決まっていて、そこに歌詞を当てはめていった方が作業効率が高く、アイデアも出やすくスピーディに作詞を行っていくことが可能です。

結局のところ、時間は有限です。それに、歌詞ばかりいじっていることもできません。

そのため、出来るだけ余計な手間は省いた方が良いですし、そちらの方が良い歌詞のアイデアが湧きやすくなります。簡単に言うと、作詞作業のストレスが少なくて済みます。

また、歌詞は同じ言葉を繰り返し使ったり、韻を踏んで似た言葉を用いたりします。その時、譜割りが決まっていた方が応用が聴きやすいという利点もあります。

例えば、同じ言葉を一番、二番、コーダ部分に使いたい場合、そこの字数が決まっていれば、そのまま当てはめればそれだけで作詞作業が進んだことになります。

曲と歌詞のイメージがズレにくい

Museki
曲を実際に聴きながら歌詞を書くことが出来る為、曲と歌詞のイメージがズレにくくなります。

「作曲と作詞、どちらが労力の比重が高いか?」という問いがあれば、僕なら間違いなく「作曲」と言います。

重要度は等しいのですが、作成や変更のコストが少なく簡単なのは「作詞」です。何といっても言葉を変えればいいだけですので作業量が作曲作業に比べて格段に少ないです。

作詞を先にして後で作曲を行った場合、結局出来上がった曲が歌詞の内容とズレていた時、簡単には修正が効かないというデメリットがあります。

作曲の経験がある方なら解ると思いますが、一つを変えると全てが変わってしまうこともあります。その対応をするだけで数時間が過ぎてしまうこともあります。

リズムと韻を一致させやすい

Museki
メロディを聴きながら作詞が出来るため、メロディのリズムと韻を一致させやすいというメリットがあります。

例外はありますが、歌詞は韻を踏みながら作るのが一般的です。

作曲が出来ていると、メロディのリズムやフレーズ構造を考慮しながら歌詞を書くことが出来て、リズム感のある自然な歌詞が生まれます。

譜割りもありますし、全体を俯瞰してみることが出来るというのもメリットの一つになります。

これにより、歌詞がメロディと一体となり、耳に心地よい楽曲となります。

曲の構造に合わせた作詞が出来る

Museki
先に曲が出来ていると、Aメロ、Bメロ、サビ等の曲の構造が解り易いというメリットがあります。

作曲が終わっていますと、Aメロ、Bメロ、サビ等の曲の構造がすでに確定して解り易い状態になっています。

そうしますと、そこに歌詞を書けばいいだけですので、曲の構造と一致させやすくなります。その構造に合わせて歌詞を書くことで、楽曲全体の一貫性が保たれます。

すぐに歌唱確認が出来る

Museki
作曲が先だと、出来た歌詞を歌ってすぐに確認出来るというメリットがあります。

作曲が先で、後で作詞をした場合、歌いながら歌詞を確認できるというメリットがあります。歌詞というのは、

「歌詞」と「詩」の違いについて。
【作詞のコツ①】「歌詞」と「詩」の違いについて。

でお話しした通り「歌って初めて完成するもの」になります。

ですので、字面だけ追うだけでは実は完成していません。耳で聴いた感じが良くなければ、別の言葉に置き換える必要があります。

作曲が先ですと、作詞中に歌って確認することが可能です。当然、作業効率は上がります。

アドバイスを貰いやすい

Museki
歌詞の出来栄えを他の人が確認しやすく、アドバイスを貰いやすくなります。

これは事実ですが、世の中の曲において「作詞が先」という作り方より「作曲が先」という曲が大多数です。

本記事にて作曲が先で作詞が後の方が良い理由をここまで書いてきましたが、現実もそうなっています。

「曲が先にあって、そこに作詞をしていく。」というスタイルの場合、信用できる知人や家族にアドバイスを貰いたい場合、歌の状態で聴いてもらえるというメリットがあります。

パッと聴かせてすぐアドバイスを貰えるということです。作詞が先ですと、完成してない状態で紙を見てもらう位でしょうか。

そうなりますと、字だけ追って感想を貰うことが出来るかもしれませんが、実際に歌った印象へのアドバイスは貰うことが出来ません。

さいごに

Museki
ここまでお読みいただきありがとうございます。

今回は、作詞講座第二回目ということで、「作曲を優先して、後で作詞した方が良い理由」をお話ししました。

作詞初心者の方は特に、曲が先にあって、それに歌詞をつけていくという「制約がある場合の作詞」に慣れた方が上達が早くなります。

また、効率の面からいっても、作曲が先の方がメリットが多くなります。ストレスも下がりますし、インスピレーションも湧きやすくなりますのでお勧めします。

貴方の作詞作業の手助けになれば幸いです。それでは、ムセキでした。

「作詞のコツ」まとめ記事は、以下のリンクからどうぞ。

作詞のコツまとめ
【歌詞の書き方】作詞のコツまとめ【初心者講座】

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