どうも、ムセキ(@nagoyakampo)です。
最近ご無沙汰ですが、昔、音楽CDを作って同人イベント(同人即売会)等で頒布(はんぷ:広く行き渡らせ配る事。)していました。
今回の記事では、その時の経験を元に同人イベントでCDを頒布する流れをご紹介します。
「今時CDって売れるの?作るの大変そうだけど。」
って思っていらっしゃる方、お見えだと思います。確かに、CDを作って頒布するというのは本当に大変です。
でも、イベントに参加して自分のCDを手の取って貰った時、直接手渡し出来るというのは何事にも代えがたいです。
また、同じ趣味の仲間が出来るという意味でも、その他、実際の商売等の知識(会計、仕入れ、マーケティング等諸々)も実地で養う事が出来ます。
更に、運が良ければ凄く有名な方にも出会う可能性があります。
なので、もし出来る状況、目指せる状況なら、挑戦してみる価値はあります。
でも、最初はどうやってやれば良いか解らないと思いますので、本記事で流れを解説していきますね。
本記事は、以下の構成になっています。
頒布について
同人イベントで音楽CDを頒布するメリット
音楽ジャンルを決めよう!
同人イベントの種類は?
とにかく曲を作る!
音楽CDを作る。
収益も大切。値段設定や損益分岐点を把握しよう!
同人イベントに申し込む。
HPやSNSで宣伝!
イベントで音楽CDを頒布しよう!
アフターオフに参加しよう!
音楽活動に限らず、趣味の活動って「閉塞した日常の中の最後の楽園」ですよね。
本記事を参考にして頂いて、とことん楽しみませんか?
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頒布について
いきなり本題に入っても良いんですけど、頒布(はんぷ)という言葉を使う理由をお話します。
この言葉って、「広く行き渡らせる事」という意味なんですよね。
「販売」じゃ駄目なんですよ。コレ。
販売って「売りさばく」「商いをする」って事になります。同人界隈って、ちょっと想像すると解る通り、ゲームやアニメのキャラクターの二次創作物が大半を占めます。
つまり、著作権等の版権を個々の会社が持っています。なので、それを使って「販売」してしまうと色々と問題なんですよね。
同人イベントの参加者は「売り手」「買い手」という分け方じゃなくて、全員が「参加者」。区別無いんです。
現在の法律では上手く出来ない部分を、解釈を変えてOKにしているんですね。勿論、元々の製作側としたら「勝手に知的財産を使われた」事になります。
けど、それを「細かくギャーギャー言った」らどうなるでしょう?
そんな作品、誰も見なくなりますよね。
逆に考えると、二次創作をして貰う事で勝手に宣伝して貰えると思ったら、制作側の企業も「なあなあ」で終わらせた方が良いとも取れます。
そんなこんなで、建前と本音を上手く織り交ぜて、なあなあにして通す言葉が「頒布」になります。
それでは、次の見出しからいよいよ本題に入っていきますので、宜しくお願いしますね。
同人イベントで音楽CDを頒布するメリット
具体的には、メリットは次の5つになります。
①直接自分のCDを手渡し出来る
②実際の商売に必要なスキルが身に着く
③同じ趣味の仲間が全国に出来る
④アフターオフで盛り上がれる
⑤とにかく楽しい
それぞれ、一つずつご紹介していきますね。
①直接自分のCDを手渡し出来る
実際に経験しないと解らないと思いますけど、
CDの手渡しが出来ると凄く嬉しいです。
CDの手渡しが出来ると凄く嬉しいです。
CDの手渡しが出来ると凄く嬉しいです。
大事なので3回言いました。
自分で曲作ってCD作って、それを手に取って貰えるのが見れる、というのもそうですけど、やっぱり言葉を交わせるというのが良いですね。
どういう曲が気に入ったのか、何で手に取って貰えたのか、今日は何処から来たのか、等々。良いもんですホント。
後、たまにですけど、「サイン下さい」って言われる事もあります。
何と言うか、プライスレスな幸せですね。これが経験できただけでも元が取れたと言って良いでしょう。
②実際の商売に必要なスキルが身に着く
ホントに様々なスキルが身に着きます。
・どういう音楽が流行っているのか?
・仕入れ総額はいくらか?
・旅費と参加費はいくらか?
・頒布枚数はどれ位を見込めるか?
・自作CDの金額はいくらにするのか?
・CDのデザイン
・ディスプレイはどうする?
・イベント会場への搬入搬出
これって、ミニチュア小売業ですよね。お祭りの屋台の様なものです。
これらを一個一個考えて、自分で答えを出して行動していきます。何回も繰り返すと、どんどんとスキルアップしていくのが解ると思います。
収益面からすれば、実際の所、都市部に住んでいないと大体が赤字になります。でも、趣味だからそれが許されるんですよね。
で、「次も頑張ろう!」って思えます。
そう考えると、身に着くスキルのトップは「ポジティブマインド」かもしれません。
③同じ趣味の仲間が全国に出来る
活動をしていくと、全国に同じ趣味の仲間が出来ます。これ、地味に凄いですよ。
日常生活って意外と行動範囲が狭いものです。家と職場or学校の往復に基本なりますので、それで固定されちゃうんですね。
まあ、SNSとかで知り合いが増えていくと思うんですけど、実際に会ってワイワイ話すっていうのは殆ど無いと思います。
その点、イベントに参加すれば、実際に会って話する事も出来ます。
趣味が同じなので話も合いますし、そういう知り合いが全国に出来るというのはポイント高いですよね。
④アフターオフで盛り上がれる
所謂飲み会ですね。同人イベント後のお楽しみです。
CDの在庫が全部はけた人もまだ残っている人も、平等に楽しめます。イベント参加者も沢山居るので、自然とその中で仲のいいグループって出来るんですよね。
なので、気の置けない仲間と飲んで、のんびり話出来るというのが凄く良いです。
また、アフターオフにはたまに凄く有名な方やプロの方が紛れている可能性があります。
僕の経験では、その当時ボーカロイドが流行った時の有名ボカロPさん、プロのゲームサウンドクリエイターやシナリオライターの方にお会いしたことがあります。
こういうつながりは中々貴重で、色々な技術話をして頂けたり、業界の話をしてくれたりします。
ゲームのエンディングのクレジットを見ると、確かに貰った名刺の名前が入っていたりして、楽しい物です。
こういうのは、アフターオフならではかもしれませんね。
⑤とにかく楽しい
これもプライスレス。大変ですけど、音楽CDを作ってイベント参加して頒布するのって楽しいです。
そこで出来た知り合いと家が近ければ飲んでも良いですし、コラボを立ててCD作っても良いです。
コラボを完了させるのは本当に大変ですけど、マネジメントなんかもそれで学べます。
色々と大変ですけど、経験しておくと仕事等にも役立ちますし。そういうのを全部含めて、楽しいです。
出来る状況なら、挑戦してみることをオススメします。
音楽ジャンルを決めよう!
音楽ジャンルと言っても、ジャズとかバラードとかダンスミュージックという括りじゃありません。どの同人ジャンルに入るか?という事です。
例えば、完全オリジナルでも良いですし、ボーカロイドでも良いです。東方と呼ばれるジャンルでも良いです。
大体、この中の3つのうちのどれかになりますけど、好き嫌いも含めて自分の音楽CDが手に取って貰いやすいと思われるジャンルを決めましょう。
もし「良く良く分からない解らない」という事でしたら、好きなジャンルを選ぶ事をオススメします。
同人イベントの種類は?
音楽関係の同人イベントは、年2回のコミケ(コミックマーケット)をはじめ、音系専門のM3、それぞれの同人ジャンル(ボーカロイド等)のイベント等多岐に渡ります。
大きなイベントは都市部で開催される事が多く、東京と大阪が中心となります。
名古屋も色々と開催されますが、そこまで大々的なものは少ないように思います。
イベントの情報については、上で挙げたものに関しては下にリンクを置いておきます。
また、これら以外にも、Google検索で「都市名 ジャンル名 イベント」なんかで検索をかけるとヒットしますし、SNSなんかで情報収集しても良いでしょう。
同人ショップにてイベントのチラシが置いてあることもありますので、探してみても良いと思います。
参加するイベントを決めるコツは、出来るだけ大きいイベントを選ぶ事です。出来れば、慣れた人で一緒に参加して貰えるのが一番ですね。
地方のイベントに出てみるのも良いと思いますが、人が少ないので「誰も来なかった」事になりかねません。
とにかく曲を作る!
曲のストックの兼ね合いを見て参加する同人イベントを決めたら、後はとにかく曲を作っていきます。
動画投稿サイトに投稿したデータのストック等があれば、それを調整してCD用にミックス&マスタリングし直します。
でも、オンラインで全部の曲が聴けるというのはちょっとお得感が無くて、CDだけに入っている曲も欲しい所。
なので、2,3曲新しいものを作ってCD限定曲を作ります。新しい音の構成、ソフト、音源等、ちょっと実験的なものにしてみても良いと思います。
もし良かったら、以下の記事もめぐってみて下さい。何か参考になるかもしれません。
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【DTM・作曲】おすすめ音楽機材・ソフトシンセ・音源まとめ
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【初心者向け】作曲のコツまとめ
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KORG Gadget for Nintendo Switch関連記事まとめ
音楽CDを作る。
音楽CDを作る場合、以下の2通りの方法があります。
・自作
・業者に委託
どちらも一長一短ありますけど、結局の所データは自分で作成しないといけません。
なので、出来れば良い絵師さんを捕まえておくと良いですよね。もし知り合いに見えない様でしたら、ココナラで頼む事も出来ます。
沢山のクリエイターの方が見えますので、お気に入りの方を探してみましょう。
それでは、それぞれ説明して行きますね。
自作
自作の良い所は枚数を自分で決められる所。10枚入りのCD-Rを買ってきて、CDを手焼きします。
安く済む分、作業量は膨大になります。また、やっぱり業者に委託した方が出来は良いですね。なので、価格設定も500円位が限界かと思います。
印刷も家庭用プリンターで済ませて、カッターで切って全部手作業。昔、僕も指紋がつかないように手袋で作業していました。
100枚作るのに一か月位かかったかな。。。大変でしたけど、安く済ませる事が出来ました。
業者に委託
業者へ委託する場合、枚数は100枚が最低で、そこから増えていきます。一枚当たりの単価は100枚が一番割高、枚数が多くなるほど割安になります。
僕は、コラボで音楽CDを作る場合に業者を使いました。業者の良い所は、作業の手間が少ないのと、出来上がりが綺麗な所。
デメリットはお金がかかる事と在庫過多になりやすい所ですね。
コラボなんかでは、誰が負担するかとか色々と考えないといけないので、最終的に僕が損失を被る覚悟でやってました。
結果として少し利益が出たので、みんなに昼食を驕る事ができました。この辺りは、厳密に損益計算が要りますね。
また、CDの中のブックレットだけ業者に委託するという手もあります。ハイブリッドですね。激安ネット印刷のラクスルでも受け付けていますので、利用してみても良いでしょう。
収益も大切。値段設定や損益分岐点を把握しよう!
同人活動だと二の次になりがちですが、収益も大切です。本当にお金があって採算度外視という場合は別ですけど、どうしてもお金は限られますので、出来るだけ回収したいものです。
そうなると、きちんとした会計をする必要がありますよね。複式簿記とかは必ずしも必要じゃないんですけど、しっかりとお金の流れは把握する必要があります。
意外と盲点なのは、旅費。田舎から出ようとすると、凄くかかりますので・・・。それだけで赤になってしまう事もあります。
そういう点は、大都市に住んでいる人がやっぱり有利になりますね。
後は、音楽CDの値段設定。幾らのCDが何枚出て、どれ位の売り上げになるか、とかしっかりと予想を立てて計算しましょう。
同人イベントに申し込む。
イベントに出る目途が立ったら、申し込みをしましょう。HPから行っても良いですし、チラシがあるのなら、それを使っても大丈夫です。
ですが、サークルカットが掲載されますので、基本的にはHPから申し込んだ方が良いでしょう。
昔はPhotoshop等の画像ソフトを使って作っていましたが、最近はCanvaがありますので本当に楽になりましたね。
HPやSNSで宣伝!
音楽CDの目途がついて、イベント参加申請が終わったら、後はとにかく宣伝です。
実際、イベント会場で呼びかけしても、あんまり効果はありません。
よく「このCDが残っていると帰れません!」とか言って呼び込みしているサークルさんがありますが、聞いていてちょっと恥ずかしいですよね。
人気サークルさんは、最初から行列が出来ます。イベントが始まった時は「宣伝は終わり」という感じで、それまでに勝負が決している感じです。
「事前にどれだけ宣伝出来るか?」
これが大事ですね。
イベントで音楽CDを頒布しよう!
色々と準備して当日を迎えたら、後は楽しむだけです。凄く気分が高揚していると思いますので、へまだけはしない様、注意しましょう。
搬入搬出の際、音楽CDが割れてしまう事も考えられます。慎重に扱って、また、他の参加者や運営様に迷惑がかからないようにゴミも持ち帰るようにします。
遠い所からCDを求めて来て下さっている方に感謝を忘れず、また、お隣のサークルさんにも迷惑がかからないように注意しましょう。
アフターオフに参加しよう!
イベント中、若しくはイベント前に、アフターオフの話が出る事があります。時間がある時は、出来るだけ参加するようにしましょう。
大体が飲み会になりますので、荷物が重い時は宅配で送ってしまうのも手です。
アフターオフでは、普段では出会う事が出来ないような方と知り合いになる可能性もあります。
特に、ゲーム会社のスタッフさん、プロのサウンドクリエイターの方が見えたら話を聞くと良いでしょう。業界話、プロの音処理の技等を知る事が出来るかもしれません。
「こういう方もイベントに参加するんだ・・・!」と以外に思うかもしれませんが、やっぱり仕事で作るのと自分で好きに作るのは違うみたいですね。
クライアントからの注文で作るので、自由気ままにという訳にはいかないようです。
また、業界の有名な方とも知り合う事が出来る可能性があります。こういう方とコネクションがあると、何かの拍子に誘って貰える事もあります。
そんなのが無くても、お酒を飲んでワイワイするだけでも楽しいですので、是非是非、機会があれば参加してみてください。
さいごに
今回は、同人イベントで音楽CDを頒布する事についてご紹介しました。
収益になれば儲けもの、もしならなくても、得るものは大きいですので、一度は参加する事をお勧めします。
この記事が皆様のお役に立てたら嬉しいです。
音楽でのマネタイズ方法等は、
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それではまた!ムセキ(@nagoyakampo)でした。